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東北地方太平洋沖地震・東日本大震災
津波 (2012/4/25)暫定値

  • ほとんどの情報は確定値ではなく、日々更新され発表されています。最新の正確なデータは、各出典元の機関・リンク先で確認下さい。
狭い湾内に浸水した津波は、大型バスを建物の屋上まで運んだ。(宮城県石巻市・雄勝
狭い湾内に浸水した津波は、大型バスを建物の屋上まで押し上げた。
(宮城県石巻市・雄勝 2012年3月4日) [クリックで拡大]
  • 津波警報(大津波)
  •  
  • 津波波高
  • 津波浸水高
  • 津波遡上高
  • 速度
  • 津波の影響範囲/遡上距離
  • 浸水範囲面積
  • 福島第一原発の津波
  • 北海道太平洋沿岸東部・中部・西部,青森県太平洋沿岸,岩手県,宮城県,福島県,茨城県,千葉県九十九里・外房,伊豆諸島[9]
  • 11.8m(観測地点:岩手県大船渡)[13]
  • 18.3m(調査地点:岩手県釜石市両石湾)[22]
  • 40.032m(調査地点:大船渡市三陸町綾里南側湾口)[t3]
  • 約115km/h(調査地点:岩手県宮古市重茂半島)[37]
  • 48.88km(調査地点:北上川/宮城県登米市大泉)[105]
  • 561km2(山手線内側9倍:概略値)[18]
  • 浸水高 14〜15m、遡上高 14.5m[62]
  • 浸水域人口/世帯数(青森県)
  • 浸水域人口/世帯数(岩手県)
  • 浸水域人口/世帯数(宮城県)
  • 浸水域人口/世帯数(福島県)
  • 浸水域人口/世帯数(茨城県)
  • 浸水域人口/世帯数(千葉県)
  • 15,838人 / 5,375世帯(推計)[47]
  • 107,503人 / 39,673世帯(推計)[47]
  • 331,902人 / 116,758世帯(推計)[47]
  • 71,292人 / 22,847世帯(推計)[47]
  • 40,134人 / 14,283世帯(推計)[47]
  • 35,531人 / 12,490世帯(推計)[47]

    出典元

[96]被災者等の状況,復興庁,2012年

[23]平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)(第145報),総務省消防庁災害対策本部,2012年3月13日

[13]現地調査による津波観測点付近の津波の高さについて,気象庁,2011年4月5日

[9]「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」について,気象庁,2011年3月11日

[18]平成23年(2011年)東日本大震災に関する情報提供 浸水範囲概況図,国土地理院,2011年4月18日

[22]東北地方太平洋沖地震津波の概要(第3報),一般財団法人 日本気象協会,2011年4月22日

[37]宮古の津波、時速115キロ 連続写真分析 潮位下がった後、高い波,日本経済新聞朝刊,2011年4月22日

[47]東日本大震災関連情報-総務省統計局・政策統括官(統計基準担当)の統計調査等関連の取り組み「東日本太平洋岸地域のデータ及び被災関係データ」,総務省統計局

[48]津波・原発被災地域の2005年人口地図と人口数推計,埼玉大学教育学部人文地理学谷謙二研究室

[49]データを読む「東日本大震災」関連調査 太平洋沿岸 東北4県44市区町村の震災前経済規模,(株)東京商工リサーチ,2011年3月24日

[105]東日本大震災 河川・海岸施設の被災状況,国土交通省 東北地方整備局,2011年

[108]平成23年度災害時自然現象報告書『平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震』,気象庁,2011年8月17日発行

解説

    参考・調査データ

    津波

津波とは、海底下で大きな地震が発生して隆起・沈降することにより、海面が変動し大きな波となって四方八方に伝播するもの(気象庁「津波発生と伝播のしくみ」)。

    津波波高(はこう)

津波波高とは、沿岸部・海岸線に設置された検潮所で観測された津波の高さの観測値で、海面上での最大波高のこと。

気象庁が発表する津波情報の中での「予想される津波の高さ」とはこの津波波高値で、津波予報区における平均的な値。

津波の高さとは、津波がない場合の潮位(平常潮位)を基準にして、津波によって上昇した海面の高さの差のこと。[t2]

沿岸部に押し寄せた津波が陸上に浸水していった高さが「浸水高」で、斜面などを遡った高さが「遡上高」となる。

  • 各地の検潮所で観測した津波の観測値 

 観測点名 : 日時   最大波

  • 北海道 稚内 : 12日02時23分  0.4m
  • 北海道 浦河 : 11日16時42分  2.7m
  • 北海道 十勝 : 11日15時57分  2.8m以上
  • 北海道 小樽 : 12日03時25分  0.3m
  • 北海道 苫小牧 : 11日16時17分  2.5m以上
  • 青森県 八戸 : 11日16時51分  6.2m(※2)
  • 岩手県 久慈 : 11日  8.6m(※2)
  • 岩手県 宮古 : 11日15時26分  8.5m以上(※1)
  • 岩手県 釜石 : 11日15時21分  9.3m(※2)
  • 岩手県 大船渡 : 11日15時18分  11.8m(※2)
  • 宮城県 石巻市鮎川 : 11日15時25分  7.7m(※2)
  • 宮城県 仙台港 : 11日  7.2m(※2)
  • 福島県 相馬 : 11日15時50分  8.9m(※2)
  • 福島県 いわき市小名浜 : 11日15時39分  3.3m
  • 茨城県 大洗 : 11日16時52分  4.2m
  • 千葉県 館山 : 11日17時05分  1.6m
  • 東京都 晴海 : 11日19時15分  1.3m
  • 東京都 三宅島 : 11日15時34分  0.8m
  • 東京都 父島 : 11日16時46分  1.8m
  • 神奈川県 横浜 : 11日17時37分  1.6m
  • 静岡県 清水 : 11日16時17分  0.9m
  • 静岡県 御前崎 : 11日17時18分  1.4m
  • 愛知県 名古屋 : 11日19時36分  1.0m
  • 三重県 鳥羽 : 11日19時13分  1.8m
  • 和歌山県 串本町 : 12日01時32分  1.4m
  • 大阪府 天保山 : 11日21時02分  0.6m
  • 兵庫県 神戸 : 12日03時19分  0.3m
  • 広島県 広島 : 11日20時11分  0.3m
  • 愛媛県 今治 : 12日11時40分  0.1m
  • 徳島県 徳島 : 11日20時27分  1.1m
  • 高知県 須崎 : 11日20時59分  2.6m
  • 山形県 酒田 : 12日00時55分  0.4m
  • 福岡県 博多 : 12日02時12分  0.3m
  • 長崎県 長崎 : 11日21時20分  0.8m
  • 大分県 別府 : 11日22時17分  0.5m
  • 宮崎県 宮崎 : 12日03時33分  1.6m
  • 鹿児島県 志布志 : 11日17時39分  1.1m
  • 鹿児島県 種子島 : 12日03時23分  1.5m
  • 鹿児島県 枕崎 : 12日02時28分  0.8m
  • 鹿児島県 奄美 小湊 : 12日01時48分  1.2m
  • 沖縄県 那覇 : 11日21時12分  0.6m
  • 沖縄県 石垣島 : 12日07時01分  0.3m
  • 沖縄県 与那国島 : 12日04時46分  0.2m
  • 沖縄県 南大東島 : 11日17時24分  0.2m

#気象庁,「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」について(第14報),平成23年3月13日

#気象庁,「現地調査による津波観測点付近の津波の高さについて,平成23年4月5日

※1 上記の値は記録された中で最も高い値であり、実際の津波はこれよりも高かった可能性がある。

※2 痕跡等から推定した津波の高さ

  • 関連記事

  • [2011/03/12]須崎で津波、一時避難 交通に乱れ 東日本大震災 - 朝日新聞大阪本社高知版
  • [2011/04/08]東京湾でも2メートル津波 木更津で20隻超被害 - 東京新聞
  • [2011/04/24]東日本大震災:津波、史上最大…「明治三陸」超える - 毎日新聞
  • [2011/06/14]東日本大震災の津波「明治三陸」上回る 土木学会が報告 - 河北新報

    津波浸水高(しんすいこう)

津波浸水高とは、津波が陸上に浸水した高さのこと。

専門家が現地に入り、樹木や建物などに残った痕跡を水準測量やGPS測量などによって正確に計測調査する。そのデータ値を、測量方法によって津波来襲時天文潮位基準や平均海面(MSL:Mean sea level)などの基準の値と足し引きし、補正した値が調査結果である。

    津波遡上高(そじょうこう)

遡上高とは、津波が陸地に浸水して斜面などを駆け上がった高さのこと。

専門家が現地に入り、樹木や建物などに残った痕跡を水準測量やGPS測量などによって正確に計測調査する。そのデータ値を、測量方法によって津波来襲時天文潮位基準や平均海面(MSL:Mean sea level)などの基準の値と足し引きし、補正した値が調査結果である。

津波遡上高の最大値40.032mは、大船渡市三陸町綾里南側湾口で計測されたもので、痕跡高から津波来襲時の天文潮位基準の統一補正をした値。

東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループの東京大学、東京海洋大学、ジョージア工科大学の調査チームによる船上からのノンプリズム計測。(東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループデータ, 2012/05/01参照)[t2]

ちなみに同調査チームによる計測では、岩手県釜石市両石湾北側 オイデ崎北側の55.505mというデータもある。船上からのノンプリズム計測で、崖斜面が洗われており周囲の同じ高さにも同様の痕跡が認められるというが、高潮や台風などの影響で痕跡が重複しているなどの理由から計測値の信頼度が低いために、あくまで参考値としての記録。

  • 関連記事

  • 宮古市田老小堀内漁港での津波遡上高,東京大学地震研究所広報アウトリーチ室,2011年4月3日[14]
  • [2011/04/15]岩手・宮古の津波、38.9メートルまで「遡上」 明治三陸抜き最大規模 - 日本経済新聞[59]
  • [2011/05/30]津波の最高到達点は40.5メートル 専門家チーム測量 - 朝日新聞[80]
  • [2011/09/14]宮古で津波39・7メートル 土木学会特別委が報告 - 共同通信

    津波の影響範囲・遡上状況

48.88kmは、北上川(調査地点:宮城県登米市 大泉水位局)で観測された津波の遡上状況。各河川の水位観測所の水位データで、約50cm程度の水位変動があったと思われる最も上流に位置する観測所のTP換算値(東京湾平均海面)から推定した値。

  • 各地の水位観測所で観測した津波の遡上 

河口からの最大距離 : 河川 〜 県(観測所) 

  • 48.88km : 北上川 〜宮城県(大泉) 
  • 33.18km : 旧北上川 〜宮城県(倉埣) 
  • 28.4km : 荒川 〜埼玉県(笹目橋) 
  • 27.60km : 高瀬川 〜青森県(上野) 
  • 19.7km : 那珂川 〜茨城県(下国井) 
  • 17.24km : 鳴瀬川 〜宮城県(竹谷) 
  • 16.5km : 利根川 〜茨城県(太田新田) 
  • 13.60km : 吉田川 〜宮城県(幡谷) 
  • 13.22km : 多摩川 〜東京都(田園調布下) 
  • 13.8km : 鶴見川 〜神奈川県(亀の子橋) 
  • 13km : 阿武隈川 〜宮城県(小山) 

#国土交通省 東北地方整備局、関東地方整備局,2011年

    海外の津波被害

Pacific Tsunami Warning Center(太平洋津波警報センター/アメリカ、ハワイ州)は約50の太平洋沿岸の国や地域に津波警報を発令し、翌日12日までに各地に到達した津波が観測された。

アメリカ・カリフォルニア州政府は3月14日、津波による被害が4,000万ドル(約33億円)を越えると発表した(朝日新聞 2011/03/16)。津波に巻き込まれ、同州では1人が亡くなった。

サンタクルス港では20隻が沈没し、100隻が破損。クレセントシティ港では35隻が破損した。全体で30隻以上の船が沈没し、150隻以上が損傷したという。

ハワイ州オアフ島では200隻前後の船が損傷した。ハワイ州二ール・アバクロンビー知事は、建物や船舶、施設の損傷や日本人観光客の減少も含めて、被害は数千万ドルにも及ぶとしている。

米国領のミッドウェー環礁では、津波によって繁殖していたアホウドリのヒナも被害を受けた。親鳥2000羽とヒナ11万羽が犠牲になったという。

  • 各国の津波波高観測値 

  • アメリカ、カリフォルニア州クレセントシティ : 2.47m(#2)、2.02m(#1)
  • チリ、アリカ : 2.45m(#2)
  • エクアドル、サンタクルーズ島 : 2.26m(#2)
  • アメリカ、ポートオーフォート : 2.02m(#2)
  • チリ、コンスティトゥシオン : 1.93m(#2)
  • メキシコ、マンサニヨ : 1.70m(#2)
  • アメリカ、ハワイ州マウイ島 : 1.74m(#1)
  • エクアドル、ラ・リベルター : 1.61m(#2)
  • アメリカ、ミッドウェイ諸島 : 1.57m(#2)
  • アメリカ、アリーナ湾 : 1.55m(#2)
  • フランス領ポリネシア、ヌク・イヴァ : 1.51m(#2)
  • ペルー、ラ・プンタ : 1.44m(#2)
  • アメリカ、ハワイ州ハワイ島 : 1.41m(#1)
  • トンカ、ヌクアロファ : 1.24m(#2)
  • パプアニューギニア、ロンブラム : 1.08m(#2)
  • メキシコ、アカプルコ : 1.05m(#2)
  • パプアニューギニア、マヌス島 : 1.03m(#2)
  • フランス領タヒチ島 : 0.39m(#1)
  • ニュージーランド ノース岬 : 0.23m(#1)
  • チリ、イースター島 : 0.16m(#1)

#1)共同通信 2011年3月12日

#2)米国地球物理学データセンター(NGDC)による各国検潮所観測解析値(2011年6月11日)、気象庁「平成23年度災害時自然現象報告書『平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震』」(2011年8月17日)より。[t1]

  • 関連記事・アメリカ - ミッドウェー環礁

  • [2011/03/16]Tsunami ravages Midway albatross nests - Star Advertiser
  • [2011/03/21]津波などで海鳥のひな11万羽死ぬ、60歳の母鳥も不明 - CNN
  • [2011/04/07]津波で巣流されたが助かった ミッドウェーのアホウドリ - 朝日新聞

    福島原子力発電所の津波

福島第1原発を襲う津波=東電協力会社の作業員が撮影 - 時事通信

    津波浸水範囲

  • 関連リンク

  • 津波 - 国土交通省 国土地理院:平成23年(2011年)東日本大震災に関する情報提供。「2.5万分1浸水範囲概況図」「10万分1浸水範囲概況図」「浸水範囲の面積(概略値)」「浸水範囲の土地利用」「浸水範囲の土地利用別面積」等
  • 東北地方太平洋沖地震津波情報 - 東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ:土木学会海岸工学委員会・地球惑星連合等の関係者による津波痕跡調査
  • 図録▽東日本大震災の津波による市区町村別浸水域面積 - 社会実情データ図録 Honkawa Data Tribune

    津波浸水域の人口推計

ここに出しているのは東北地方太平洋沿岸部の津波浸水域に限っての被災地推計値で、沿岸部でも非浸水域や内陸部の被災地は含まない。国土地理院の推計によると浸水域の総面積は561km2で、山手線内側の9倍に相当する面積だという。

人口推計は総務省統計局のまとめ。人口総数、世帯数を「平成22年国勢調査人口速報集計結果」「平成17年国勢調査」などで、ほか各省庁の統計と統合して集計している。そこに国土地理院「津波による浸水範囲の面積」、総務省統計局「浸水範囲概況にかかる人口・世帯数」などを合わせた。

これより前に、同様のデータを用いて埼玉大学教育学部人文地理学の谷謙二氏も個人的に推計し、こちらではさらに原発の屋内待避指示、避難指示内の地域人口推定なども算出している。

  • 被災地(津波浸水域)の人口 

  • 岩手県 : 113,948人(谷)
  • 岩手県 : 107,503人(統計局)
  • 宮城県 : 294,869人(谷)
  • 宮城県 : 331,902人(統計局)
  • 福島県 :  38,675人(谷)
  • 福島県 :  71,292人(統計局)

共同通信が住民基本台帳を元に調査したところによると、被災した東北3県の沿岸部の市町村では、震災後に人口が計約5万人減少したことがわかった。住民票を移さない避難者も多いため、実際にはさらに数が多いと予想される。

  • 関連記事

  • [2011/09/08]被災3県の沿岸部、人口5万人減 - 共同通信

    氷山誕生

東日本大震災の津波は南極まで伝わり、棚氷に衝突して新たな氷山を生み出したことが判った。地震活動が氷山を生み出すことが確認されたのは、史上初めてのことである。

アメリカ航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターの氷圏専門家Kelly Brunt博士をはじめとする研究者のチームが、欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency機関)の地球観測衛星エンビサットが撮影した画像を分析して明らかになった。

東北沖の地震によって発生した津波の波紋は、18時間をかけて太平洋を約13,000km縦断し、南緯77度、西経148度に位置するニュージーランドの南側、南極沿岸部のスルツバーガー棚氷に到達した。棚氷への衝突時の津波高はわずか30cm程であったが、その津波圧力の衝撃により、合わせて約120平方kmの氷山が分離してロス海に流出した。これは東京ドーム2780個、甲子園球場3282個にも相当する広さだった。

この流出した氷片の中でも最も大きな氷山は、長さが約11km、幅が約6.5km、厚さ80メートルもあるものだった。この面積はNYマンハッタン島、壱岐島(九州・玄界灘)、JR山手線の内側にも匹敵するサイズであるという。

地上から796kmの高度で地球を周回するエンビサットは、厚い雲に覆われていても海氷の動きを観測できる高精度のレーダー機器を搭載しているという。これによって撮影された2011年3月12日と16日の画像には、津波によって氷山が分離し新たな氷山が海に漂流する様子が捉えられており、その様子をほぼリアルタイムに観測することができたという。

研究者の間では以前から、氷山が生まれる理由の一つとして地震による津波の影響もあるのではという仮説が立てられていたのだそうだ。そのため今回の地震が発生した直後より、研究チームは衛星画像に注視していたという。こうして史上初めて「地震活動によって南極の氷山が分離」した証拠を発見することができた。

    複数の津波が融合

東日本大震災の津波は、少なくとも2つの津波が融合して破壊力が増したことが明らかになった。

アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカ・オハイオ州立大学の研究者が衛星からの情報を分析ところ、太平洋上で発生した複数の津波は、海底の隆起や山脈などにより融合し、その規模と破壊力が増していったという。

    海面の高さ

    津波浸水域の人口推計

ここに出しているのは東北地方太平洋沿岸部の津波浸水域に限っての被災地推計値で、沿岸部でも非浸水域や内陸部の被災地は含まない。国土地理院の推計によると浸水域の総面積は561km2で、山手線内側の9倍に相当する面積だという。

人口推計は総務省統計局のまとめ。人口総数、世帯数を「平成22年国勢調査人口速報集計結果」「平成17年国勢調査」などで、ほか各省庁の統計と統合して集計している。そこに国土地理院「津波による浸水範囲の面積」、総務省統計局「浸水範囲概況にかかる人口・世帯数」などを合わせた。

これより前に、同様のデータを用いて埼玉大学教育学部人文地理学の谷謙二氏も個人的に推計し、こちらではさらに原発の屋内待避指示、避難指示内の地域人口推定なども算出している。

  • 被災地(津波浸水域)の人口 

  • 岩手県 : 113,948人(谷)
  • 岩手県 : 107,503人(統計局)
  • 宮城県 : 294,869人(谷)
  • 宮城県 : 331,902人(統計局)
  • 福島県 :  38,675人(谷)
  • 福島県 :  71,292人(統計局)
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